ドル高局面から新たなフェーズ入り

　この1週間は材料的にはほとんど主だったものはなく、調整相場でしたが、１つ非常に注目すべき変化がありました。IMMのポジション動向です。

　ドル円のポジションをみると、一時66011枚まで増加していた円買い（ドルショート）ポジションが、先週火曜日の段階で12771枚まで減少しています。更に円より変化が大きかったのはユーロドル。ユーロドルはここ1年一貫してユーロロング（ドルショート）に傾いていましたが、先週の火曜日にマイナス28524枚と、とうとうショート（ドルロング）に転換しています。

　これは何を意味するかと言えば、アメリカの大幅な利下げ期待からのドル売りポジションがとうとう解消されたということ。つまり、ポジション調整からのドル高局面は一旦終わりに近づいている可能性が高いということになります。ユーロドルのチャートを確認してみても、一目均衡表の雲からの乖離が大きくなり、またオシレーター系のチャートも軒並み売られ過ぎゾーン。

　ポジションの推移、或いはチャートの売られ過ぎや買われ過ぎを見ておくことはとても重要となります。為替相場はドル高局面から新しいフェーズに入ったということが言えるのではないかと思います。