2024年10月05日

ドル円、3日続伸

・ドル円は3日続伸。米労働省が発表した9月米雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比25.4万人増と予想の14.0万人増を上回り、失業率が4.1%と予想の4.2%よりも強い結果となったことが分かると、市場では米連邦準備理事会(FRB)の利下げペースが想定より遅くなるとの見方が強まった。米長期金利の急上昇とともに円売り・ドル買いが広がると、1時30分過ぎに一時149.00円と約1カ月半ぶりの高値を付けた。
 グールズビー米シカゴ連銀総裁は米雇用統計の結果について「素晴らしい」と評価したうえで、「こうした報告がさらに続けば、米経済が完全雇用と低インフレの状態にあるとの自信が高まる」との見方を示した。
 なお、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」によると、11月6−7日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.50%の利下げを予想する確率は前日の32.1%から0%になり、0.25%の利下げが97.0%、据え置きが3.0%となった。

・ユーロドルは6日続落。米重要指標の発表を控えて、しばらくは1.10ドル台前半でのもみ合いが続いていたが、米雇用統計の上振れをきっかけに米大幅利下げ観測が後退すると、全般ドル買いが活発化した。1時30分過ぎには1.0951ドルと8月15日以来約1カ月半ぶりの安値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスも一時102.69と8月16日以来の高値を付けた。
 なお、米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時3.9827%前後と8月9日以来およそ2カ月ぶりの高水準を記録した。

・ユーロ円は3日続伸。ドル円の上昇につれた買いが入ったほか、株高が相場の支援材料となり、4時30分過ぎに一時163.37円と日通し高値を更新した。
 なお、ダウ平均は340ドル超上昇し史上最高値を更新。ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比1080円高の3万9640円まで上昇する場面があった。



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2024年10月04日

今後の相場、もう1週間程度は様子見

 今後、石破政権の影響はどう出てくるでしょうか。結論から言えば、マーケットはいずれ無視し始めるだろうと思っています。

 石破首相はこれまで正論を述べて、国民の支持を得てきました。しかし、総理になった途端に、これまでの発言を破り続けています。党内基盤が弱いために妥協せざると得ないということでしょう。この調子では、政策に関しても、党内の意見に逆らうことはできないと思います。法人税の引き上げや金融所得課税の強化など諦めざるを得なくなってくるでしょう。つまり、ある意味、経済政策に関しては、これまでと何も変わらない状況になると思うので、マーケットも気にしなくなってくるのではないでしょうか。

 今後の相場については、もう1週間程度は動向を見てみないと何とも言えません。ただ、どうしてもこれ以上円安が進むことには納得感を持てないというのは変わっていません。基本的には、そろそろ円安傾向は終わると考えていますが、ここ数日の動きを見て、方向を決めたいと思います。それまでは、大きなポジションはとらないようにしておきます。



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ドル円、続伸

・ドル円は続伸。9月米ISM非製造業景況指数が54.9と予想の51.7を上回ったことが分かると円売り・ドル買いが先行。23時過ぎに一時147.18円付近まで値を上げた。ただ、アジア時間に付けた日通し高値147.24円が目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。ISM非製造業の雇用指数が弱かったことや、中東情勢が一段と悪化するとの懸念も相場の重し。
 もっとも、NY市場では大きな方向感が出にくい面もあった。イランによるミサイル攻撃を受けたイスラエルは近く報復するとの見方があり、中東情勢が緊迫している。バイデン米大統領はこの日、イスラエルが報復としてイランの石油施設を攻撃することを支持するかという記者団からの質問に対して「議論しているところだ」と回答。市場では「成り行きを見極めたい」との声も聞かれ、積極的に持ち高を傾けにくい状況となった。なお、WTI原油先物価格は5%を超す急騰となった。

・ユーロドルは小幅ながら5日続落。米ISM非製造業景況指数の上振れをきっかけにユーロ売り・ドル買いが先行すると、23時30分過ぎに一時1.1008ドルと日通し安値を更新した。ただ、節目の1.1000ドルに観測されているオプション絡みの買いなどが相場を下支えすると1.1036ドル付近まで下げ渋った。

・ユーロ円は続伸。ドル円と同様に、NY市場では方向感に乏しい展開だった。中東を巡る地政学リスクの高まりで米国株相場が下落すると円買い・ユーロ売りが先行。0時30分前に一時161.50円付近まで値を下げた。ただ、日本時間夕刻に付けた日通し安値161.38円が目先サポートとして働くと162.10円付近まで持ち直した。



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2024年10月03日

ドル円、大幅に反発

・ドル円は大幅に反発。欧州市場では、石破茂首相が植田和男日銀総裁との会談後、「個人的には現在、追加の利上げをするような環境にあるとは考えていない」「これから先も緩和基調を維持しながら経済が持続的に発展することを期待している」と述べたことをきっかけに全般円売りが進行。NY市場でもこの流れが継続した。
 さらに、9月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数が14.3万人増と予想の12.0万人増を上回ったことが伝わると、米長期金利の上昇とともにドル買いが活発化。9月27日の石破ショック前に付けた高値146.49円を上抜けて、一時146.51円まで上値を伸ばした。
 なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するバーキン米リッチモンド連銀総裁は「経済が予想通りに進展すれば、今年さらに2回の0.25%の利下げは合理的な道筋とみている」などと語った。

・ユーロドルは4日続落。良好な米雇用指標を受けてユーロ売り・ドル買いが先行。前日の安値1.1046ドルを下抜けると一時1.1033ドルまで下げ足を速めた。米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.81%台まで上昇したことも相場の重し。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時101.69まで上昇した。

・ユーロ円は大幅反発。石破首相が日銀の追加利上げについて慎重な姿勢を示すと全般円安が進んだ。米国株相場の持ち直しや日経平均先物の大幅上昇も相場の支援材料となり、5時前に一時161.88円まで値を上げた。
 なお、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比990円高の3万8740円まで上昇する場面があった。



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2024年10月02日

ドル円、小幅ながら反落

・ドル円は小幅ながら反落。石破茂首相が1日夜、首相就任後初めての記者会見で「デフレ脱却の実現に向けて金融緩和の基本的な基調は維持されるべき」との考えを表明すると、円売り・ドル買いが先行。22時過ぎに一時144.07円付近まで値を上げた。
 ただ、「イランはイスラエルへの弾道ミサイル攻撃を準備している」との報道が伝わると、中東の地政学リスクが意識されて米国株相場が軟調に推移。米長期金利も大幅に低下し、為替市場ではリスク回避の円買いが広がった。23時過ぎは一時142.98円と日通し安値を付けた。
 もっとも、そのあとは143円台半ばから後半でのもみ合いに終始した。イランがイスラエルに向けてミサイルを発射したことが伝わると売りが出たものの、イランのミサイル攻撃が完了したことが分かるとリスク回避の動きはいったん収まった。
 なお、イランがイスラエルを直接攻撃するのは4月以来で、市場では「イスラエルの反発は必至とみられ、中東の緊迫度合いを一段と高めた」との声が聞かれた。

・ユーロドルは3日続落。前日のラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁に続き、レーン・フィンランド中銀総裁が「10月会合での利下げの根拠は増した」と述べ、追加利下げに含みを持たせたことから、NY市場でもユーロ売りが出やすかった。中東情勢の緊迫化を背景にリスク・オフのユーロ売り・ドル買いが強まると、2時30分前に一時1.1046ドルと日通し安値を付けた。
 なお、本日発表の米経済指標は9月米ISM製造業景況指数が予想を下回った一方、8月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数が予想を上回るなど、強弱入り混じる結果となった。

・ユーロ円は反落。ECBの追加利下げ観測から全般ユーロ売りが先行。ダウ平均が一時380ドル超下落したほか、ナイト・セッションの日経平均先物が大証終値比1170円安の3万7600円まで急落するとリスク・オフの円買いが活発化した。2時30分前に一時158.38円と本日安値を更新した。



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2024年10月01日

ドル円、反発

・ドル円は反発。アジア時間に一時141.65円まで売り込まれた反動でショートカバーが先行。9月米シカゴ購買部協会景気指数が予想を上回るとさらにドル買いが進み、一時143.37円まで値を上げた。月末・期末のロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだドル買いのフローも観測された。
 ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するボスティック米アトランタ連銀総裁が「労働市場が引き続き弱ければ、0.50%の追加利下げの可能性も排除しない」と発言すると、142.95円付近まで伸び悩んだ。グールズビー米シカゴ連銀総裁も複数回の利下げの可能性を示唆した。
 もっとも、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が「国内総生産(GDP)の下振れリスクは国内総所得(GDI)の修正によるものだが、GDIは上方修正された」と発言すると再び強含む展開に。市場では「この発言はFRBがよりタカ派的になることを示唆している」との声が聞かれ、3時30分前には一時143.91円と日通し高値を更新した。さらにパウエル氏は「経済が予想通りに進展すれば、今年はさらに2回の利下げが行われ、合計0.50%となる」と話し、市場の一部で浮上している大幅利下げ観測を否定する見解を示した。

・ユーロドルは続落。ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が「最近の物価指標はインフレ率が速やかに目標に戻るという我々の確信を強めるもの」「次回理事会でこれを考慮する」と述べ、追加利下げに含みを持たせると全般ユーロ売りが先行。予想を上回る米経済指標も相場の重しとなった。市場では「月末・期末のロンドン・フィキシングに絡んだユーロ売り・ドル買いのフローも観測された」との指摘もあった。
 その後、ボスティック氏のハト派的な発言を受けて下げ渋る場面もあったが、パウエル議長の発言が伝わると失速。3時30分前には一時1.1114ドルと日通し安値を更新している。
 なお、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」によると、11月6−7日のFOMCで0.50%の利下げを予想する確率は前週末の53.3%から35%程度まで低下した。

・ユーロ円は反発。ユーロドルの下落につれた売りが出ると159.23円付近まで値を下げたものの、ドル円の上昇に伴う買いが入ると一時160.13円と本日高値を付けた。




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